この文書は「EPUB 3.2」の日本語訳である。最新の文書は https://www.w3.org/publishing/epub32/epub-spec.html である。原文もしくは完全な情報は、EPUB 3.2 を参照されたい。
この日本語訳は参考である。公式な文書ではなく、翻訳・解釈の正確性を保証していない。
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EPUB® 3 は、デジタル出版物やドキュメントのための、配信と交換形式を定義する。EPUB フォーマットは、単一コンテナで配信するために体系化と意味論的に強化された Web コンテンツ(HTML、CSS、SVG や他のリソースを含む)のパッケージングとエンコーディングの手段を提供する。この仕様は、規格の第2番目のメジャー リビジョンを示している。
EPUB 3 は、デジタルの本(電子書籍)の形式として広く採用され、このリビジョンは、複雑なレイアウト、リッチメディアと双方向性、グローバルなタイポグラフィの機能を含む、出版物が要求する幅広い範囲をサポートするために、フォーマットの能力を向上させ続けている。EPUB 3 フォーマットの期待は、本、雑誌、学術書、専門書や科学的な出版を含むコンテンツの幅広い範囲のために利用されるということである。
EPUB 3 は、事実上モジュール化されており、コア機能と規格の機能を定義する仕様群で構成されている。この仕様は、規格への主なエントリ ポイントを表すが、仕様に記載されている仕様は EPUB 3 の全てである。これらの仕様を横断して定義された主な概念と定義へのインデックスは、この仕様の最後で提供される。
規定ではない [EPUB3Overview] は、EPUB 3 への一般的な紹介を提供する。以前のリビジョンからの技術的な変更点の一覧は、規定ではない [EPUB32Changes] でも利用できる。
この仕様は、EPUB 3 Community Group によって発行された。W3C 規格ではなく、W3C の規格化手順でもない。W3C Community Final Specification Agreement (FSA) の下では、他の条件が適用されることに注意されたい。W3C Community 及び Business Groups に関して学ばれたい。
このドキュメントに関するコメントを投稿したい場合、public-epub3@w3.org(subscribe、archives)に送信されたい。
EPUB 3 規格は、サブ仕様のファミリーを横断して定義されたコア機能と機能性を持つ性質のモジュールである。
この仕様は、ファミリーの中で最上位の仕様を表している。これは、(規格のプロダクトである)EPUB 出版物と(EPUB 出版物を消費し、読者にその内容を提示するアプリケーションである)EPUB リーディング システムのための適合性要件が含まれている。
完全な EPUB 3 の他の仕様は、次の通りである。
EPUB Packages [Packages32] — コンテンツの各レンディションのための要件を定義。
EPUB Content Documents [ContentDocs32] — EPUB 出版物のコンテキストで使用する XHTML、SVG と CSS のプロファイルを定義。
EPUB Media Overlays [MediaOverlays32] — 形式とテキストと音声の同期のための処理モデルを定義。
EPUB Open Container Format (OCF) [OCF32] — 関連するリソースの集合を単一のファイル(ZIP)の EPUB コンテナにカプセル化するためのファイル形式と処理モデルを定義。
EPUB Accessibility [EPUBAccessibility] — EPUB 出版物のアクセシビリティ適合性と発見の要件を定義。
これらの仕様は、EPUB 3 に関連しているように広く認められている正式なリストであり、規格の一部として関連する機能を含んでいる。新しい機能もまた拡張仕様の開発を通じて定期的に追加される。この仕様で正式に認められていないが、規格のためにコアのリビジョンの外側で定義されている特徴と機能は、製作者とリーディング システムの開発者によって使用するために利用可能である。
このセクションは規定ではない。
このセクションでは、EPUB 出版物として定義する中心的な成果物を通じて EPUB 仕様の組織をレビューする。
EPUB 出版物は、EPUB パッケージと呼ばれるものによって表示されるそれぞれのコンテンツのひとつ以上のレンディションで構成されている。EPUB パッケージは、コンテンツを読むために必要な全てのリソースで構成されている。これらの間で重要なファイルは、(例えば、本棚に表示するタイトルと著者名、コンテンツが固定レイアウトなのか、あるいはリフローすることが可能かどうかなどのレンダリングのメタデータも同様に)読者に EPUB 出版物を提示するリーディング システムによって使用される全てのメタデータを包含するパッケージ ドキュメントである。リソースの完全なマニフェストもまた提供し、読者がコンテンツを介して進むにつれてドキュメントをレンダリングする配列を記載するスパインを包含する。
EPUB パッケージは、EPUB ナビゲーション ドキュメントと呼ばれる他の主要なファイルも包含する。このドキュメントは、読者が迅速かつ容易にコンテンツを移動できる、例えば目次のような、重要なナビゲーション機能を提供する。
EPUB パッケージの要件は、[Packages32] で定義されている。
EPUB 出版物のリソースは、ファイル拡張子 .epub
の ZIP ベースのアーカイブ内で配布のためにひとまとめにされる。ZIP アーカイブ準拠なので、EPUB 出版物は多くのソフトウェアプログラムによって解凍でき、生産と消費の両方を単純にできる。
コンテナ フォーマットは、ZIP 圧縮されたコンテンツが EPUB 出版物であることを決定する手段(mimetype
ファイル)だけでなく、有益なリソースの普遍的な名前のディレクトリも提供する(/META-INF
)。これらリソース間のキーになるのは、利用可能なパッケージ ドキュメントをリーディング システムに指示する container.xml
である。
コンテナ フォーマットは、[OCF32] で定義されている。
EPUB 出版物の構造と格納容器は、フォーマットの半分で、残りの半分は、読者に表示されるコンテンツである。このコンテンツは、オープン Web フォーマット上に構築され、XHTML と SVG の二種類を供給されている。EPUB コンテンツ ドキュメントと呼ばれ、典型的にこれらのドキュメントは、例えば、画像、音声やビデオクリップ、スクリプトやスタイルシートなど、適切なレンダリングのために必要となる多くの追加リソースを参照する。
EPUB コンテンツ ドキュメントの製作のための規則と要件に関する詳細情報は、[ContentDocs32] で提供され、アクセシビリティの要件は、[EPUBAccessibility] で定義されている。
メディア オーバーレイ ドキュメントは、 EPUB コンテンツ ドキュメントを補完する。これらは、録音済みの音声を持つ EPUB コンテンツ ドキュメント内のテキストを同期させるための宣言型マークアップを提供する。効果は、ナレーションされているように、テキストがハイライトされる読み上げの体験を作る機能である。メディア オーバーレイ ドキュメントは、[MediaOverlays32] で定義されている。
概念的には単純であるが、EPUB 出版物は、ここで提示されるように、ZIP パッケージ内の HTML ページや依存資産の単純な集積以上のものである。このドキュメントの次のセクションは、読書体験を高めるのに提供する EPUB 出版物の主要な特徴と機能性に関する追加の情報は、参照仕様から入手可能であり、EPUB 3 の機能のより一般的な導入は、規定の [EPUB3Overview] で提供される。
次の用語は、EPUB 3 の固有である。どこで使用するにしても、大文字で始める。
セクションにある用語の最初のインスタンスのみ、定義にリンクされる。
EPUB 出版物の制作に対して責任がある人または組織。制作者は、コンテンツの制作者である必要はない。
EPUB コンテンツ ドキュメントの表示することを専門とするビューポート内の領域。コンテンツ表示領域には、EPUB リーディング システムがビューポート内に挿入するかもしれない枠線、余白、ヘッダー、フッターまたはその他の装飾は含まれない。
合成見開きの場合、ビューポートは、2つのコンテンツ表示領域を含む。
OCF ZIP コンテナ [OCF32] で定義されている EPUB 出版物用 ZIP ベースのパッケージングと配布の形式。
EPUB 出版物のコンテンツ(つまり、テキスト、ビジュアル、および/またはオーディオ コンテンツなど)の全部または一部を含む XHTML や SVG メディア タイプを持つ出版物リソース。これらのリソースは、スパインで使用されているか、または他の EPUB コンテンツ ドキュメントから参照されている、それぞれの XHTML または SVG 定義に準拠する必要がある。
EPUB コンテンツ ドキュメントはコア メディア タイプ リソースであるため、フォールバックを提供することなく EPUB 出版物に含むことができる。
人間と機械が読み取り可能であるグローバルなナビゲーション情報を含む特化した XHTML コンテンツ ドキュメント。EPUB ナビゲーション ドキュメントは、EPUB ナビゲーション ドキュメント [Packages32] で述べられた制約に準じる。
パッケージ ドキュメントで定義されているような、EPUB 出版物のひとつのレンディションをレンダリングする相互関係にあるリソースのセットから構成されている論理的なドキュメントのエンティティ。
この仕様に準拠する、ひとつ以上のレンディションのコレクションは、EPUB コンテナをパッケージ化している。
EPUB 出版物は典型的に単一の知的・芸術作品を表しているが、この仕様は、コンテンツの性質を制限しない。
この仕様に準拠する方法で読者に提示するために EPUB 出版物を処理するシステム。
rendition:layout
プロパティ [Packages32] で定義されているように、パッケージ ドキュメント内の pre-paginated
を指定されているスパインから直接参照される EPUB コンテンツ ドキュメント。
固定レイアウト ドキュメントをレンダリングするために使用する寸法は、固定レイアウト [ContentDocs32] で定義される。
コア メディア タイプ リソースではない出版物リソース。管理外リソースは、管理外リソースで定義されているフォールバックの要件に依存する。
EPUB コンテナ内に配置されたリソース。
リソースの位置ための特定のルールは、メディア タイプのための出版物リソースの位置を参照されたい。
EPUB 出版物の指定されたレンディションを構成する全ての出版物リソースのリスト。
詳細についてはマニフェスト [Packages32]を参照されたい。
[MediaOverlays32] で定義された同期再生を提供するために録音済みの音声ナレーションを XHTML コンテンツ ドキュメントと関連付ける XML ドキュメント
パッケージ ドキュメント [Packages32] で定義されているように、EPUB 出版物のひとつのレンディションを記述する出版物リソース。パッケージ ドキュメントは、レンディションに関するメタ情報を伝達し、リソースのマニフェストの提供と標準の読み取り順序を定義する。
コンテンツまたは EPUB 出版物の少なくともひとつのレンディションのロジックと表示に関する命令を含んでいるリソース。このリソースがない場合には、EPUB 出版物は製作者の意図したとおりに表示されないことがある。出版物リソースの例としてはレンディションのパッケージ ドキュメント、EPUB コンテンツ ドキュメント、CSS スタイル シート、音声、動画、画像、埋め込みフォントとスクリプトが含まれている。
パッケージ ドキュメント自身を除いて、レンディションをレンダリングするために必要な出版物リソースはレンディションのマニフェスト [Packages32] に記載され、(出版物リソースの配置で特に指定がない限り)EPUB コンテナファイルにバンドルする。
出版物リソースでないリソースの例としては、パッケージ ドキュメントの link [Packages32] によって識別されるか(例えば [HTML] a
要素の href
属性など)リモート リソースを解決する外部へのハイパーリンクで識別されるものが含まれている。
公開識別子は EPUB 出版物の任意のインスタンスが、別のインスタンスに対して、それらが同一であるのか、異なる版なのか、または無関係なのかどうかを判断するために比較できるようにする。
詳細については公開識別子 [Packages32] を参照されたい。
一般的に、オンラインである必要はないが、EPUB コンテナの外部に配置するリソース
リソース配置に関するメディア タイプの特定のルールは、出版物リソースの配置を参照されたい。
EPUB パッケージで述べられているように、EPUB 出版物コンテンツのひとつのレンダリング。
スクリプトや [HTML] forms を持つ XHTML コンテンツ ドキュメントが含まれる EPUB コンテンツ ドキュメント。
詳細についてはスクリプト [ContentDocs32] を参照されたい。
EPUB 出版物の指定されたレンディションの初期設定の読み上げ順序を表す出版物リソース、一般的な EPUB コンテンツ ドキュメント [Packages32] の順序付きリスト。
詳細についてはスパイン [Packages32] を参照されたい。
SVG コンテンツ ドキュメント [ContentDocs32] で表現された制約に準拠する、EPUB コンテンツ ドキュメント。
デバイスの画面上で同時に二つの隣接するページのレンダリング。
人工的な人間の発音で EPUB 出版物のテキストコンテンツのレンダリングは合成音声を用いる。
直接かフォールバック チェーン [Packages32] を介して、スパインから参照される EPUB コンテンツ ドキュメント。
unique-identifier
属性 [Packages32]によって識別される一意識別子は EPUB 出版物のための主要な識別子である。一意識別子は、同じ EPUB 出版物のひとつ以上のレンディションによって共有が可能である。
コンテンツの大幅な見直し、要訳などは新しい一意識別子が必要である。
EPUB 出版物が視覚的に読者に与えられる EPUB リーディング システムの領域。
XHTML コンテンツ ドキュメント [ContentDocs32] で定義されている [HTML] のプロファイルに準拠する、EPUB コンテンツ ドキュメント。
規定ではないとマークされたセクションと同様に、この仕様書の全てのオーサリング ガイドライン、図、例及び注意は規定ではない。この仕様書の他の全ては規定である。
キー ワード MAY、MUST、MUST NOT、RECOMMENDED、SHOULD 及び SHOULD NOT は、[RFC2119] の宣言に従って解釈される。
EPUB 出版物は、次の条件を全て満たさなければならない(MUST)。
ひとつ以上の EPUB パッケージを包含しなければならなず(MUST)、それぞれが [Packages32] に定義された要件に適合しなければならない(MUST)。
[EPUBAccessibility] に定義されているアクセシビリティ要件に適合するべきである(SHOULD)。
そこに含まれる全ての出版物リソースは、コア メディア タイプと管理外リソースの制約に従い、出版物リソースの配置ごとに配置しなければならない(MUST)。
EPUB リーディング システムは次の条件を全て満たさなければならない(MUST)。
[OCF32] で規定されているように EPUB コンテナを処理しなければならない(MUST)。
[Packages32] で定義されているように、EPUB パッケージを処理しなければならない(MUST)。
管理外リソースタイプの任意のセットをサポートしてもよい(MAY)、そして管理外リソースで定義されているように、サポートされていない管理外リソースのためのフォールバックを処理しなければならない(MUST)。
リソース配置で定義されているような、リモート リソースをサポートするべきである(SHOULD)。
XHTML コンテンツ ドキュメント - リーディング システムの適合性 [[!ContentDocs32]] で定義されている XHTML コンテンツ ドキュメントを処理しなければならない(MUST)。
SVG コンテンツ ドキュメント - リーディング システムの適合性 [ContentDocs32] で定義されている SVG コンテンツ ドキュメントを処理しなければならない(MUST)。
ビューポートを持つ場合、CSS スタイル シート - リーディング システムの適合性 [ContentDocs32] で定義されている XHTML コンテンツ ドキュメントの視覚的なレンダリングをサポートしなければならない(MUST)。
ビューポートを持つ場合、画像のコア メディア タイプ リソースをサポートしなければならない(MUST)。
録音済みの音声をレンダリングする機能を持つ場合、音声のコア メディア タイプ リソースをサポートしなければならず(MUST)、メディア オーバーレイ [MediaOverlays32] をサポートするべきである(SHOULD)。
テキスト読み上げ(TTS)のレンダリングをサポートしている場合、発音辞書 [ContentDocs32]、[CSS3Speech] と XHTML コンテンツ ドキュメントの SSML 属性 [ContentDocs32] をサポートするべきである(SHOULD)。
[EPUBAccessibility] にあるリーディング システムのアクセシビリティ要件を満たすべきである(SHOULD)。
パッケージ ドキュメントの version
属性が、「3.0
」に満たない EPUB 出版物における全ての指定されたレンディションの処理を試みなければならない(MUST)。
古いバージョン番号の EPUB 出版物は、常に、それぞれの仕様に従って処理をしない限り、意図したような完全にレンダリングをしないだろう。リーディング システムは、この仕様で定義されているような EPUB 出版物をサポートするべきである(SHOULD)。
パッケージ ドキュメントの version
属性がバージョン「3.0
」以上のどんな EPUB 出版物の指定されたレンディションでも処理しようと試みるべきである(SHOULD)。
適合性を検証しない処理 [XML] でなければならない(MUST)。
[XML-NAMES] に定義されているような、適合性の処理をしなければならない(MUST)。
[XMLBase] に定義されているような、適合性の適用をしなければならない(MUST)。注:[HTML] と [SVG] は、[XMLBase] のサポートを削除している。製作者は、この機能の使用を避けることを勧める。
適合するリーディング システムは単一の専用プログラムまたはデバイスである必要はなく、分散システムとして存在するかもしれない。
一般的に、EPUB 出版物の各レンディションは、多くの出版物リソースから構成されている。それらのリソースは、二つのカテゴリーに分類される。それらは、フォールバックなし(コア メディア タイプ リソース)で包含できるものと、そうできないもの(管理外リソース)がある。
製作者は、EPUB 出版物を構成するためのリソースに両方のタイプを使用するのは自由だが、いくつかのリーディング システムは、使用する管理外リソースをレンダリングしないかもしれないことを知っておく必要がある。
EPUB 出版物は、全ての適合するリーディング システムで完全に消費するために設計されており、従って、フォールバックのシステムは、管理外リソースの使用が、コンテンツを消費する読者の能力に影響を与えないことをを担保する必要性がある。このセクションは、コア メディア タイプ リソースのセットを掲載し、安全な導入容易性(consumability)要件を満たすために使用できるフォールバック メカニズムを示す。
コア メディア タイプの仕様に適合する出版物リソースは、コア メディア タイプ リソースであり、フォールバックなしに EPUB 出版物に含めることができる。次の MIME メディア タイプ [RFC2046] 仕様に適合する出版物リソースは、フォールバックなしに EPUB 出版物に含めることができる。
次の表の列は、次の情報を表している。
メディア タイプ—MIME メディア タイプ [RFC2046] は、マニフェスト [Packages32]で、特定の出版物リソースを表すために使用される。
複数のメディア タイプが掲載されている場合、最初のものが優先メディア タイプである。優先メディア タイプは、全ての新しい EPUB 出版物で強く推奨される。
メディア タイプ | コンテンツ タイプの定義 | 適用 |
---|---|---|
画像 | ||
image/gif
|
[GIF] | GIF 画像 |
image/jpeg
|
[JPEG] | JPEG 画像 |
image/png
|
[PNG] | PNG 画像 |
image/svg+xml
|
SVG コンテンツ ドキュメント [ContentDocs32] | SVG ドキュメント |
オーディオ | ||
audio/mpeg |
[MP3] | MP3 オーディオ |
audio/mp4
|
[MPEG4-Audio], [MP4] | MP4 コンテナを使用している AAC LC オーディオ |
ビデオ | ||
EPUB 3 は、技術的にコア メディア タイプ リソースではないものの、フォールバックなしで包含された任意のビデオ コーデックを許可する。EPUB 出版物のビデオ コーデックのサポートに関する規定の推奨については、「EPUB 出版物 — リーディング システムの適合性」の注を参照されたい。 | ||
スタイル | ||
text/css
|
CSS スタイル シート [ContentDocs32] | CSS スタイル シート |
フォント | EPUB 3 は、CSS がすでにフォントのフォールバック ルールを定義しているため、フォールバックなしで包含するために任意のフォントリソースを許可している。EPUB 出版物のサポート要件は、EPUB コンテンツ ドキュメントを参照されたい。 | |
font/ttf application/font-sfnt
|
[TrueType] | TrueType fonts |
font/otf application/font-sfnt application/vnd.ms-opentype
|
[OpenType] | OpenType フォント |
font/woff application/font-woff
|
[WOFF] | WOFF フォント |
font/woff2
|
[WOFF2] | WOFF2 フォント |
その他 | ||
application/xhtml+xml
|
XHTML コンテンツ ドキュメント [ContentDocs32] | XHTML 構文 [HTML] を使用する XHTML コンテンツ ドキュメント。 |
application/javascript text/javascript
|
[RFC4329] | スクリプト |
application/x-dtbncx+xml
|
[OPF2] | レガシー NCX |
application/smil+xml
|
[MediaOverlays32] | EPUB メディア オーバーレイ ドキュメント |
application/pls+xml
|
[PRONUNCIATION-LEXICON] | テキスト読み上げ (TTS) 発音語彙 |
管理外リソースは、スパイン itemref
要素 [Packages32] から参照されず、また、(例えば、[HTML] 埋め込みコンテンツや [SVG] image
と foreignObject
要素を介して)EPUB コンテンツ ドキュメントにネイティブ形式で直接レンダリングされていないとき、フォールバックなしに EPUB 出版物に包含されてもよい(MAY)。
この例外で、製作者は、EPUB コンテナに、EPUB リーディング システムで使用されないリソースを包含することができる。この例外の主要なケースは、EPUB コンテンツ ドキュメントで構成されているスクリプトで使用されるか、外部アプリケーションで使用されるかに関係なく、EPUB 出版物と共に移動できるデータ ファイルを許可することである(例えば、科学ジャーナルは、EPUB コンテナから抽出する方法に関するインストラクションを含むデータ セットを包含できるなど)。
管理外リソースが、スパインに包含されるか、または、EPUB コンテンツ ドキュメントにネイティブ形式で直接レンダリングされるとき、フォールバックのコア メディア タイプ リソースは、包含されなければならない(MUST)。フォールバックは、次の二つのいずれかの形式を取る。
固有のフォールバック メカニズムは、(例えば、ひとつ以上のメディア タイプを提供したり、メディア タイプをレンダリングできないときに代替の埋め込まれたメッセージを表示する能力のように)フォーマットに基いて提供される。
マニフェスト フォールバックは、コア メディア タイプ リソースへのフォールバック チェインを作るパッケージ ドキュメントの機能である。それらは、スパイン [Packages32] 内と(例えば、[HTML] img
要素など)固有のフォールバック機能が利用できないとき、管理外リソースのフォールバックを作るために使用される。
全ての出版物リソースは、次の例外を除いてEPUB コンテナに配置しなければならない(MUST)。
音声リソースは、EPUB コンテナの外部に配置されてもよい(MAY)。
動画リソースは、EPUB コンテナの外部に配置されてもよい(MAY)。
フォント リソースは、EPUB コンテナの外部に配置されてもよい(MAY)。
製作者は、接続状態にかかわらずプレゼンテーション全体へ読者がアクセスできるよう可能な限り、EPUB コンテナ内部に音声や動画、スクリプトのリソースを配置することを推奨する。
出版物リソースの配置に対するこのセクションのルールは、指定されたリソースがコア メディア タイプ リソースまたは管理外リソースであるかどうか関係なく適用される。
EPUB 出版物でリモート リソースの取り込みは、マニフェスト item
要素 [Packages32] の remote-resources
プロパティ を介して指示される。
XML ベースのメディアタイプである全ての出版物リソースは、次の制約を満たさなければならない(MUST):
ドキュメントの適合性 [XML-NAMES] で定義されている XML1.0 に準拠したドキュメントでなければならない(MUST)。
XInclude [XInclude] を利用してはならない(MUST NOT)。
UTF-8 または UTF-16 [Unicode] でエンコードしなければならない(MUST)。
特定の出版物リソースが、コア メディア タイプ リソースまたは管理外リソースであるか否かを問わず上記の制約はあてはまる。
この仕様と兄弟仕様は、もはや推奨されないか、又はレガシーをサポートする理由で残された。いくつかの機能を含む。このセクションは、こらの機能に付随する指示の意図及びその機能に対するサポートの期待を定義する。
非推奨(deprecated)の機能は、このバージョンの仕様での使用をもはや推奨されない機能のことである。非推奨(deprecated)の機能は、典型的に、リーディング システム及び/又はEPUB 出版物の使用において、限定的か全くサポートされない。機能が非推奨(deprecated)にマークされている場合、次が当てはまる。
リーディング システムは、機能をサポートしてもよい(MAY)。
開発者は、新しいサポートを追加する前に、非推奨(deprecated)の機能を含むコンテンツに遭遇する可能性は低いと見なすことを勧める。
適合性ツールは、EPUB 出版物で遭遇した場合、その機能の包含は非推奨であることを、製作者に警告するべきである(SHOULD)。
レガシー機能は、3.0 より前のバージョンの EPUB と互換性のあるオーサリング コンテンツに対してのみ保持される機能である。機能がレガシーとしてマークされている場合、次のことが当てはまる。
製作者は、互換性の目的でレガシー機能を包含してもよい(MAY)。
リーディング システムは、この EPUB のバージョンに準拠するコンテンツのレガシー機能をサポートしてはならない(MUST NOT)。
適合性ツールは、それらの包含は後方互換性として適合なので、EPUB 出版物にレガシー機能が存在することを、製作者に警告するべきではない(SHOULD NOT)。適合性ツールは、レガシー機能が、その定義に準拠していない、又は使用要件に違反する場合、製作者に警告するべきである(MUST)。
このセクションは規定ではない。
このインデックスは、要素や属性、プロパティの定義を包含する EPUB 3 で定義されている主な概念を識別する。
メディア オーバーレイ ドキュメント [MediaOverlays32]
セマンティクスの変化(epub:type)
固定レイアウト プロパティ — 固定レイアウトも見よ
コンテキスト(コンテナ制約とスパイン レベル)
語彙
出版物のレンダリング(rendition: properties)
このセクションは規定ではない。
EPUB 3 はPublishing Business Group と連携して、W3C の EPUB 3 Community Group によって開発された。
EPUB 3.2 リビジョンは、以下の人によって導かれた。
編集者に加えて、この EPUB のバージョンは以下の方々の多大な貢献なしには不可能だったであろう。
International Digital Publishing Forum の前メンバー、特に Markus Gylling と Bill McCoy に感謝する。彼らなしでは EPUB は実現しなかったであろう。